【名著】老子 ｜「頑張らない」を極めよう 〜最弱ゆえに最強。令和を生き抜く「水の思想」〜
Summary
TLDR本動画では、古代中国の思想家老子の教えを紹介し、現代社会に生きる人々に深く共感を呼ぶメッセージを提供します。老子は余計な欲望や知識を捨て、自然に従って生きることを提唱しました。特に組織をマネジメントする立場にある方や、柔軟な発想力を磨きたい方に向けて、争いを避け、穏やかな生き方を模索する術を示します。老子の思想は自然科学的な視点から万物の根源に迫り、熾烈な競争社会を生き抜くための統治理論を展開します。また、彼の言説は国家のコンパクトさや人間関係の簡素さを重視し、争いのない社会を実現するためのアイデアを提供します。老子の教えは、現代の消費社会で欲望を抑制し、自然な生き方を取り戻すためのヒントとしても機能します。水のような生き方を提唱し、柔軟性と強さを結びつけ、人生のあらゆる場面で応用可能な思想を展開しています。
Takeaways
- 📖 老子の思想は、余計な欲望や知識を捨て去り、自然に従って生きることを提案しています。
- 🌱 「道」とは、万物の根源であり形や名前を持たない超感覚的な存在です。
- 🔄 無為自然とは、無理に事を行わず、自然の流れに任せる生き方を意味します。
- 🏞️ 小国華民は、小さなコミュニティや国を通じて理想郷を築く考え方を示しています。
- 👤 最も理想的なリーダーは、存在を意識されずに民の自主性を引き出すことができる人物です。
- 📉 欲望を追求することの無限ループから抜け出すためには、自分の欲望を知り、適量を理解することが重要です。
- 🚫 学問や武力を含め、過剰な力は反対に弊害をもたらすと老子は考えました。
- 💧 水のような生き方は、謙虚でありながら障害を乗り越える強さを持つことを示しています。
- 🛡️ 社会や文明の発展においても、過度の干渉や保護はかえって悪影響を及ぼすことがあると警鐘を鳴らしています。
- 🌟 人間は自分の能力や状況を客観的に評価することが難しいが、それに成功する人物が真に優れた人物であるとされます。
Q & A
老子の思想書「道徳経」の主な教えは何ですか？
-老子の思想書「道徳経」は、余計な欲望や知識を捨て去り、ありのままに生きることを提唱する古典的名著です。特に組織をマネジメントする立場にある方や、柔軟な発想力を磨きたい方に適した生き方について述べています。
老子が提唱する「無為自然」とは何を意味しますか？
-「無為自然」とは、無理に物事を動かそうとするのではなく、あるがまま自然のままに任せることを意味します。無為は何もしないことではなく、作為的なことをしないことが重要です。自然とは、人為的に操作されたものではなく、自然の法則によって支配されている状態を指しています。
老子が理想とする社会「小国寡民」とはどのような社会ですか？
-「小国寡民」は老子が説いた理想郷で、住民の数が少ない小さな国家を指します。老子は国家のサイズをコンパクトにし、人間が使用する道具も必要最低限に、地域間での交流も避けるべきだと主張しました。余計な刺激を受けることなく、心豊かにつつましく暮らせば、争いのない理想郷が生まれるのではないかと考えました。
老子が提唱する「水のような生き方」とは何ですか？
-「水のような生き方」とは、水が持つ柔軟性や謙虚さ、またそれが持つ潜在的な力から学ぶ生き方を指します。水は自己主張をせず、他者と争わず、障害物があればそこを避けて通り、重力に従って流れて行く性質があります。老子は、人間もこのような姿勢で生きることが理想的だと述べています。
老子の思想はなぜ現代人に訴求力があると言えるのですか？
-老子の思想は、現代の変化の激しい社会において、柔軟で適応的な生き方を促します。また、欲望や知識を捨てることにより、余計な悩みを減らすことができると提案しています。情報騒然とストレスを抱える現代社会において、老子の考え方は、精神的な拠り所となり得ると言えるでしょう。
老子が提唱するリーダーシップとはどのようなものでしょうか？
-老子が提唱するリーダーシップは、部下から意識されない指導者であり、悠然とした態度を持ち、余計なことを口に出さないことです。また、リーダーは個々の人の自主性を尊重し、自然と発動されるような緩やかな統治を進めることが求められます。
老子の思想が持つ現代的な価値とは何ですか？
-老子の思想は、現代社会においてもなお価値があるとされています。特に、無為自然の生き方、小国寡民による社会的連携、水のような柔軟性や謙虚さなどから、人間が争いのない社会を築くための考え方を提供しています。また、個人の欲望と知識の節制、そして自己の客観的な評価の重要性など、現代人にとっても重要なメッセージを含んでいます。
老子が述べる「道」とは何を表しているのですか？
-老子が述べる「道」とは、万物の根源であり、元々名前もないが、天地万物が存在する以前に存在する絶対的な秩序や原理を指しています。老子の思想では、道に従って生きることが人間の理想的な生き方であるとされています。
老子の思想はどのようにして社会を安定させることができると思いますか？
-老子の思想では、社会を安定させるためには、人々が無知無欲である状態に戻ることが重要です。また、リーダーシップにおいては、無為の統治を通じて個々の人の自主性を尊重し、自然と発動されるような緩やかな統治を行うことが求められます。これにより、社会全体が調和し、安定し続けることができると老子は考えていました。
老子の思想を実践するためには、どのような態度を持つことが大切ですか？
-老子の思想を実践するためには、自己の欲望を抑制し、節制を持つことが大切です。また、他人に対しては謙虚で、自然の流れに従って生きることが求められます。さらに、自己を客観的に評価し、適切な引き際を見極めることが重要です。老子の思想は、人間が争いや煩悩から解放されるために必要な態度や行動を教えてくれます。
老子の思想は、現代のビジネスリーダーシップにも適用できますか？
-はい、老子の思想は現代のビジネスリーダーシップにも適用できます。特に、リーダーが部下の自主性を尊重し、自然と発動されるような緩やかな指導を行うことが求められる点は、現代の組織マネジメントにも適用できます。また、無為自然の生き方や、水のような柔軟性や謙虚さを大切にする考え方も、ビジネスの世界で重要な価値観となるでしょう。
Outlines
📜 老子の紹介と背景
老子は古代中国の思想書で、余計な欲望や知識を捨て、自然に生きることを提唱する古典的名著です。組織をマネジメントする立場にある方や、柔軟な発想力を磨きたい方におすすめの書です。老子は自然科学的な視点から万物の根源に迫り、競争社会での生き方を示す統理論が含まれています。老子の生誕や人物像は不明な点が多く、春秋時代末から戦国時代の初めの紀元前5世紀頃に活躍したとされています。
🌐 道と無為自然の概念
老子の思想では、道（タオ）と無為自然という概念が重要です。道は万物より先に存在し、形や言葉で表現できない絶対的な秩序を表します。無為自然は、無理なく自然のままに任せる生き方を指し、人間も自然の一部としてその法則を受け入れるべきだと老子は述べています。また、儒教と違い、老子の道は超感覚的な実在であり、人間的な礼儀や作法とは無関係です。
🏞️ 小国寡民の理想郷
老子は小国寡民、つまり小さな国家を理想とする思想を持ちました。国家のサイズをコンパクトにし、必要な道具や情報だけを持つことが、人間の欲望を刺激しないで争いを避ける手段だと主張しました。老子は、余計な財産や道具、情報、人との交わりが争いを引き起こすと考え、小さなコミュニティを作ることで争いのない理想郷を実現したいと考えていました。
🛣️ 道に従う者と欲望の抑制
老子は道に従う者について述べ、目的を果たすだけで、それ以上の無駄な強行策は取らないことが重要だとしました。人間は目的を果たしても満足しないで、更なる成果を求めることがあるが、老子は余計な頑張りは道から外れると警戒しています。また、自己顕示欲や傲慢な態度に対して厳しい見方を持ち、成功と呼ばれる無駄な行為を批判しました。
🧘♂️ 無為の統治とリーダーの姿
老子は無為の統治を提案し、リーダーが民衆を無知無欲にすべきだと主張しました。これは民を愚かにする愚民政策と捉えることもできますが、老子は本来の姿に戻ることで争いのない平和な国家を目指していました。また、老子は大国を小さな魚のように扱い、過剰な干渉は混乱を招くと警告しました。理想的なリーダーは部下から意識されない存在であり、悠然とした態度で仕事が行えるようにすべきだと述べています。
💧 水のような生き方
老子は水のような生き方を理想としました。水は他者と争わず、障害物があれば避けて通過し、重力に従って流れる柔軟性を持つとされています。水は汚れにも文句を言わず、万物に恩恵を与えながらも傲り高ぶらない姿が老子に高く評価されました。また、水のように柔軟で変幻自在な生き方を心がけることで、人生のあらゆる場面で成功が期待できると老子は教えてくれます。
🌱 才能と欲望、老子の生き方
老子は才能があることを喜ばしいとせず、才能が身を苦しめる場合があると警戒しました。彼は自然の姿勢を重んじ、柔軟性と謙虚さを提唱しました。老子の思想は現代社会でも有効な思考方式であり、変化の激しい現代に生きるための有効な参考になるでしょう。老子の教えは、欲望を抑制し、自然な生き方を心がけることで、人生を豊かにすることができると示しています。
Mindmap
Keywords
💡老子
💡道（タオ）
💡無為自然
💡小国寡民
💡水の思想
💡赤子
💡自然
💡権力
💡争い
💡自己顕示欲
💡謙虚
Highlights
老子は余計な欲望や知識を捨て去り、ありのままに生きることを提唱した古典的名著を紹介
組織をマネジメントする立場にある方や柔軟な発想力を磨きたい方におすすめの書
論語とは対照的に、老子の書は牧歌的でゆるい雰囲気が漂っている
自然科学的な視点から万物の根源に迫り、競争社会を生き抜く術を示す
老子の生誕や人物像については不明点が多いが、春秋時代末から戦国時代初めの紀元前5世紀頃に活動したとされる
老子は国も仕事を辞めて、西の方角へと旅に出、道徳経を書き上げた
道（タオ）という概念を老子は天地万物が存在する以前に存在する根源的な筋道、秩序として語る
無為自然は無理に物事を動かそうとするのではなく、自然のままに任せることを提唱
老子は儒教の厳格な身分制度に対抗して、道に従うべきと主張
小国過敏は老子が説いた理想郷で、住民の数が少ない小さな国家を目指す考え方
老子の思想は、形式ばった儒教の教えや社会に疲れた人々の精神的な拠り所として発展
道に従う人とは目的を果たすだけであり、それ以上の無駄な強行策は取らない
老子は自己顕示欲や傲慢な態度に厳しい見方を、成功は無用の行為だと批判
知識や学問を余計なものと見なす老子は、余計な知識を捨てることで本来の自然な生き方を取り戻す考えを示す
老子は無為の血と呼ばれる新しい統治方法を提案し、徹底的に無駄を排除することで社会を安定させる
理想的なリーダーは部下から意識されない指導者であり、悠然とした態度で仕事がうまくいく
老子は水のような生き方を理想とし、万に恩恵を与えながら相手に逆らわない柔らかさを提唱
水は脆弱でありながらも驚異的な力を持つ、柔らかくて弱い存在が強いものに勝るという老子の死生観
老子は才能や見栄を他人から評価せず、自分にとっての適量を知ることが大切だと語る
Transcripts
00:00はいどうもあわたろうです本日は古代中国
00:03の思想書
00:04老子を紹介いたしますどんな作品かと言い
00:07ますと
00:07余計な欲望や知識を捨て去りありのままに
00:11生きることを提唱した
00:12古典的名著です特に
00:14組織をマネジメントする立場にある方
00:17期待通りの成果や評価が得られないと悩ん
00:20でいる方
00:21柔軟な発想力を磨きたい方自分の欠点や
00:25弱みが気になって仕方がない方無理をせず
00:28気楽に生きる方法を模索している方にぜひ
00:31手に取っていただきたい一冊です
00:34論語とは対照的に
00:36牧歌的でどこかゆるい雰囲気が漂っている
00:39老師しかしこの書物は単なるヨステ人の
00:42指南書でもなければ簡単に理解できるよう
00:45な実用書でもありません自然科学的な視点
00:48から
00:49万物の根源に迫りその上で
00:52熾烈な競争社会を生き抜く術や
00:55争いの絶えない世の中をまとめ上げるため
00:57の統治理論が示された
01:00大変ダイナミックな思想書それが老子です
01:03今回はそんな巨大なスケールで描かれた
01:06本作を
01:07歴史的な背景と絡めながらわかりやすく
01:09紹介してまいりますご視聴にあたって予備
01:13知識は特にいりませんのでお茶でも飲み
01:15ながらリラックスしてどうぞ最後までお
01:18付き合いくださいそれでは参りましょう
01:20労使さあまずはこの動画の全体像からを
01:23示しいたしますはじめに背景知識として
01:27老子の人物像について簡単に紹介しその後
01:30本書の内容を道に従う人道から外れる人
01:34最も理想的なリーダー水のような生き方と
01:38いう3つのテーマに沿って進めてまいり
01:40ますさあでは早速背景知識から見ていき
01:43ましょう
01:44老師彼の生誕や人物像については不明な点
01:48が多いのですが一説によれば
01:51春秋時代末から戦国時代の初めの
01:54紀元前5世紀頃
01:56古代中国の中央町で
01:58図書を管理する役人として
02:00働いていたと伝えられていますあるとき
02:02中央町の衰退を悟った老師は国も仕事もし
02:07て
02:07牛の背中にまたがり西の方角へと旅に出
02:10ました韓国館と呼ばれる関所に着くとそこ
02:13の長官を務めていた
02:15陰気という人物が現れこう言いました道徳
02:19や人生それから社会のあり方についてぜひ
02:23あなたの考えを聞かせてくださいすると
02:26老師はしばらく関所にとどまり上下2篇
02:295000字余りの書物道徳共を書き上げ
02:32ましたその思想書は後に彼自身の名前で
02:36ある
02:36老子というタイトルがつけられ世に広く
02:39知られていくことになりますではこの書物
02:42を読んでいくにあたっていくつかのキー
02:44ワードを整理しておきたいと思いますまず
02:46一つが道タオと呼ばれる概念についてです
02:50老師は天地万物が存在する以前に天地の母
02:54と呼ぶべき存在があると仮定しそれを道と
02:57名付けました
02:59儒教の始祖である
03:00帽子も同様に道を説いていますがこれは
03:03老子の言っている道とは全くの別物になり
03:06ます前者は物事の規律や
03:09礼節などを重んじるいわゆる実践道徳で
03:12あるのに対し
03:14労使が説いた道は人間の五感では捉えられ
03:16ない超感覚的な実在のことを言いますそれ
03:20は形を与えることも言葉で表現することも
03:23できない絶対的なものでこの天地万物より
03:27も先に存在していた
03:30根源的な筋道
03:31秩序そのものを表していますその上で老師
03:34は道に従って生きることこそ人としての
03:37理想的なあり方ではないかと考えたのです
03:39とはいえそんな
03:42抽象的で難しい概念に従いましょうと言わ
03:45れても正直どうすればいいのかよくわかり
03:48ませんそこで労使は道に従って生きる上で
03:51の基本スタンスをある言葉によって
03:54端的に示しましたそれが2つ目のキー
03:56ワード無為自然です無為自然とは無理に
04:00物事を動かそうとするのではなくあるが
04:03まま自然のままに任せることを言います
04:05無為というのは何もしないことではなく
04:08作為的なことをしないこと一方自然とは山
04:12や川といった自然物のことではなく
04:14おのずからしかりすなわち他から何の影響
04:18も受けることがない状態のことを意味して
04:20います例えば
04:22春夏秋冬といった季節の変化
04:25川の流れや
04:26潮の満ち引き月や太陽などの天体の動き
04:29これらは人為的に操作されたものではなく
04:32大自然の法則によって支配されています
04:35これと同様に私たち人間も自然の一部とし
04:39てその
04:40采配を受ける運命にあるため作為的なこと
04:43をせずあるがままに生きることが大切だと
04:45考えたのです当時中国は
04:48儒教の教えが基盤にあり
04:50礼儀作法や他者への思いやりなど道徳教育
04:53を施すことで社会秩序を保っていました
04:56しかし
04:57老師はこうした作為的な家族や儀礼文化
05:01などは人を偽善者にしたり堕落させたり
05:04するので絶対的な秩序である道に従うべき
05:07だと唱えましたまた儒教は
05:10厳格な身分制度上下関係を前提とするため
05:13それに適用できない人や社会的に弱い立場
05:17にある人たちにとっては
05:19精神的に辛いものであったようですその
05:21ため老師の思想は形式ばった儒教の教えや
05:24それを中心に構築された社会に
05:27疲れきってしまった人の
05:29精神的な拠り所として発展していきました
05:31とはいえあらゆる人為的なものを否定して
05:35しまえば文明を築くことも社会を安定さ
05:38せることも困難でありあまり現実的では
05:41ないようにも思いますでは労使にとって
05:44これが理想だと言える社会とはいったい
05:47どんな社会だったのでしょうかそれが3つ
05:50目のキーワード小国過敏です小国華民とは
05:54老子が説いた理想郷のことで住民の数が
05:57少ない小さな国家のことを言います当時
06:00中国は
06:01乱世にあったため人口が多く
06:04領土も広く生産力も軍事力も高い
06:07巨大な国家が理想とされていましたそうし
06:10た中老師は国家のサイズをコンパクトにし
06:12人間が使用する道具も必要最低限にする
06:16ことさらには地域間での交流も
06:20避けるべきだと主張しました
06:22余計な財産や
06:23余計な道具
06:25余計な情報や
06:26余計な人との交わりこういったものがある
06:29から人間の欲望は余計に刺激され自分たち
06:33の生活や文化に満足できなくなりだから
06:36余計な争いをし始めるのではないかだと
06:39すればそれらを排除した小さな
06:41コミュニティを作り
06:43余計な刺激を受けることなく心豊かに
06:46つつましく暮らせば
06:48争いのない
06:49理想郷が生まれるのではないかと考えた
06:51わけですただ一説によれば
06:54老子の説いた小国とは小さな
06:56村落共同体のことでありそれを積み上げる
06:59ことで
07:00理想的な大国を築こうとしていたとも言わ
07:02れています彼が生きていた時代は戦争が
07:06日常的でありほとんどの人が
07:08拳銃を全うすることができませんでした
07:10こうした背景があったからこそ
07:13労使は人間が争わず最後まで生き延び
07:16られる社会を理想としそれを実現するため
07:18のアイディアとして小国華民という言葉を
07:21掲げたのです
07:22ちなみにロシアの文具をトルストイは
07:25老子の平和思想に影響を受け無抵抗主義や
07:29非暴力運動を提唱それが後にインド独立の
07:33父ガンディーに引き継がれることになり
07:34ますつまり
07:36非暴力不服従運動の潮流をたどっていくと
07:39実は
07:40老子という原点に到達するわけですさあ
07:43背景知識は以上になりますここまで
07:45よろしいでしょうかそれではいよいよ本編
07:48に入っていきたいと思います一つ目の
07:50テーマは道に従う人道から外れる人ですで
07:54は行きましょうこれが道であると説明
07:57できるような道は
07:59ものの道ではないこれが名前だと呼べる
08:02ような名前は本物の名前ではない道には
08:06もともと名前はないがこれこそ万物の根源
08:10でありそこから天地が生じ
08:13万物が生まれたのであるはい心食べます道
08:16とは万物の根源であり
08:18元々名前もなければ説明できるような代物
08:21でもないといった内容でしたそのため現
08:24時点で道とはこういうものだとはっきりと
08:27理解している必要はありません天地万物の
08:30根源にありそれらを支配している
08:32普遍的な実態あるいは
08:34根本的な原理のようなものというように
08:37ざっくりとイメージしていただければと
08:39思いますさあでは続きを聞いてみましょう
08:41道に従う者は目的を果たすだけである目的
08:46を果たせばそれ以上の無駄な強行策を取ら
08:50ない目的を果たせばそれ以上自分の
08:54才能を誇ったり自慢をしたり強さを
08:57見せつけたりしないのであるなるほどを道
09:00に従う者は目的を果たすだけであるとあり
09:04ました人間は何らかの目的を果たしても
09:07なお心が満たされずそれ以上の成果を求め
09:10たり
09:11賞賛されようとしたりつい余計に頑張って
09:14しまうことがありますしかし老師はそう
09:17いった余計な頑張りは道から外れ帰って身
09:21を滅ぼしかねないと考えました
09:23歴史を振り返ってみても
09:25十分すぎるほどの社会的
09:27成功を手に入れた人物がさらに上を
09:29目指そうとした結果体を壊したり
09:33恨まれて失脚したりといった事例は数多く
09:36存在していますまた中国古典にもいくつか
09:39これと似たような教訓があります例えば
09:42論語には
09:43過ぎたる穴を
09:45及ばざるが如しとあり行き過ぎることや
09:48度が過ぎることは足りないことと同じ
09:50くらい良くないことであると戒められてい
09:52ますまた
09:54兵法書である孫子にも
09:56医師失血という言葉がありますこれは
09:59敵をしたら
10:00完全に退路を立つのではなく
10:02必ず相手が
10:04逃げられる道を作っておきなさいという
10:06教えになります戦争を行う本来の目的とは
10:10何なのかそれは
10:12敵を滅亡させることではなく自国にとって
10:15有利な講話を結ぶことになりますにも
10:18かかわらずその目的を忘れ相手の逃げ道を
10:22塞ぎ
10:22徹底的に追い込んでしまえば思わぬ抵抗を
10:25受け勝ったとしても
10:27余計な被害を受けたり
10:29余計な消耗をしたりするリスクが高くなり
10:31ますそのため本来の目的を果たし終えたの
10:35なら
10:36欲望に従ってその先のものを得ようとする
10:38のではなく一旦冷静になりこれ以上
10:42突き進む大義が本当にあるのかと自問自答
10:45してみる必要があると言えます
10:48老師は道から外れた欲望に否定的でしたが
10:51中でも自己顕示欲むき出しの傲慢な態度に
10:55対しては特に厳しい見方をしており次の
10:58ような言葉を残してい
11:00つま先で立ち自分を大きく見せようとする
11:03ものは長く立ち続けることができず大股で
11:07歩き
11:08焦って先を急ごうとする者は
11:11遠くまで行くことができないこれと同じ
11:13ように自分の行動を良しとするものは
11:16かえって世の中から
11:18遠ざけられ自分を正しいと言い張るものは
11:21かえって正しいと認められず自分の才能を
11:26過信するものはかえって長続きしないもの
11:29であるはいここから止めますつい人は自分
11:32を実力以上に大きく見せようと
11:35余計な力が入ってしまうものですが
11:38老師はこういった見せかけの行為をよし
11:41成功と呼んで批判しましたよし成功とは
11:44作りすぎて無駄になってしまったご馳走の
11:47ことすなわち無用の行為を意味しています
11:51財産が欲しい高い地位が欲しい名誉が
11:54欲しいこういった自己顕示欲は時に人の
11:57成長を促すエネルギーになりますしかしは
12:01そういったものを原動力にしたところで
12:03物事はうまくいかないし
12:05仮にうまくいったとしても長続きするはず
12:08がないとし自己顕示欲を無駄な贅肉として
12:12容赦なく切り捨てましたさらに彼は学問や
12:15知識さえも
12:17余計なものとみなし
12:18額を立てば憂いなしという有名な言葉を
12:21残しました
12:22余計な知識を捨て去ることができれば
12:25余計な悩みがなくなり人間は本来の自然な
12:28生き方を取り戻すことができると考えたの
12:31です確かに知識はあるに越したことはあり
12:34ませんがあればあるほど好ましいかといえ
12:36ば
12:37必ずしもそうではありません有り余る知識
12:40によって行動することが怖くなったり
12:43考え込みすぎて決定的なチャンスを
12:46逃したりするのはよくあることです特に
12:49現代は情報語り陥り不安やストレスを
12:53抱え込みやすくなったと言われているため
12:55老子の考えにハッとさせられたという方も
12:57いるのではないでしょうか
12:59さらに彼は文明の力や学問のみならず
13:03武力や権力も不要とし無為の血と呼ばれる
13:06新たな統治方法を提案
13:09徹底的に無駄をそぎ落とすことで天下は
13:12おのずとおさまると断言しましたここまで
13:14きますとさすがに極端ではないかと思われ
13:17ますがいったいそこにはどんな狙いがあっ
13:20たのでしょうかさあというわけで2つ目の
13:23テーマ最も理想的なリーダーに進んでいき
13:26たいと思いますでは行きましょう
13:29賢いものを尊重しなければ
13:31民は争うことがなく
13:33在価を貴重品としなければ
13:36民は盗むことがなくなるまた欲望を
13:39かき立てるようなものを見なければ
13:41民の心は乱されない
13:43従って
13:44聖人が国を統治する場合は
13:47民を無知無欲にすることであるはい心留め
13:50ます今紹介したのは
13:53老子の政治思想を
13:54端的に示したパートになります要するに
13:57トップにいる人間が特定の人ばかりを評価
14:00したり特定のものばかりを
14:03賛美したりすると
14:04民衆はそれを求めて争うので一定の価値観
14:07を示してはいけませんとその上で
14:10民衆を無知無欲にし悪い知恵が働かない
14:14よう
14:14努めるべきであるというわけですこういっ
14:17た老子の考え方は
14:19民を愚かにするいわゆる
14:21愚民政策として捉えることもできますが
14:23一方で無知無欲であった人間本来の姿に
14:28立ち返らせることで
14:30争いのない平和な国家を再構築する狙いが
14:32あったようにも思われますただ人民が無知
14:36無欲になってしまえばその国は為政者の
14:38思うままになり帰って世の中が乱れる恐れ
14:41がありますこれに対し
14:44労使はどう思っていたのか実はこんな言葉
14:46を残しています大国を探るは
14:50商船を煮るが如しこれは大きな国を治める
14:54際には小魚を煮るようにするべきであると
14:56いう意味になります要するに
14:59を煮るとき下手にかき回したりつっつい
15:02たりすると実が崩れてしまい食べられなく
15:05なってしまいますとそれと同じように国の
15:08政治もあれこれ上の人間が
15:11干渉しすぎるとかえって民衆が混乱し
15:13うまくいかなくなるというお話です
15:17過干渉
15:18過保護という言葉もあるように仕事にせよ
15:22教育にせよ優位な立場にある人があれこれ
15:25余計な口出しをしたせいで帰って本人の
15:28成長が阻害されたり関係性にひびが入っ
15:31たり悪い方向に向かうことはよくあるもの
15:34ですその上で老師は次のように続けます
15:37天下を取ろうと発信作為的な行動を取る
15:41ものがいるがそんなことでは願いは成就し
15:45ないだろうなぜなら天下とは神聖な器で
15:48ありいろいろと企てたところでどうにも
15:52ならないからだ何かをなそうと動く者は
15:55かえって天下を壊し何かを捕まえようと
15:59するんだろうは帰ってそれを失うだろう
16:01はいここから貯めますつまり人民とは多様
16:05性に富む神聖な器であるためそれを作為的
16:09に扱っては
16:11壊れてしまいますとあくまで為政者は道に
16:14従った無為の統治を志すべきであるという
16:18お話ですただここで気をつけなければなら
16:20ないのは
16:21老子が解いた無為の地は
16:23リーダーの存在価値を否定するものでも
16:25なければ単なる自由放任主義でもないと
16:28いう点ですつまり彼は
16:30リーダーが出しゃばらないことによって
16:32個々人の自主性が自然と発動されるような
16:37緩やかな統治を進めているのですその上で
16:39労使は指導者の理想的な姿について次の
16:43ように語ります世の中は禁止事項が多く
16:46なればなるほど人民は貧しくなり
16:49武器が多くなればなるほど国家はますます
16:52混乱し
16:54巧みな技術を持てば持つほど
16:56邪悪なものが生まれていくゆえに聖人は
16:59こういう私が何もしないと人民は自ずと
17:03おさまる私が事を起こさないと人民は
17:07自ずと豊かになる私が無欲であると人民は
17:11自ずと素朴であると最も
17:14理想的なリーダーとは部下から意識され
17:17ない指導者のことであるその次は部下から
17:20愛され親しまれるリーダーその次は部下
17:24から
17:25恐れられるリーダー最低なのは部下から
17:28馬鹿にされるリーダーである指導者が悠然
17:31とした態度を示し
17:33余計なことを口に出さなければ仕事は
17:36うまくいくものだそして人々は自分がやる
17:40べくしてやったというのである
17:42廃校だと思います最も理想的なリーダーと
17:45は部下から意識されないとありました本当
17:48にそんな人物が指導者で大丈夫なのかと
17:51心配になってしまいますが部下から意識さ
17:54れないというのはもちろん何もしないと
17:57いうことではありません要するに人の見え
18:00ないところで
18:02恩恵を施したりトラブルを防いだりして
18:04いる一方で勝算も浴びず感謝もされず
18:08目立たずそれでも常に悠然と構えている
18:11ような人物それこそが天下を治めるに
18:14ふさわしい
18:15成人であるというわけです
18:17権力者は往々にして自分に従わないものを
18:21排除したり強制したりするものですが
18:24老子は人間の多様性を受け入れ自主性を
18:27尊重することが道のあり方だと考えていた
18:30のですさらに彼は
18:32権力者が陥りがちな
18:34欲望の罠について次のように語っています
18:38器にいっぱいの水を注ぐように何事も
18:41満たし続けることはやめたほうがいい
18:44刃物を限界まで鋭くしようとすれば
18:47かえって折れやすくなるだろうこれと同じ
18:50ように
18:51富も増えれば増えるほどそれを守らなけれ
18:54ばならないと心配事が増え地位や名誉に
18:57こだわればほど自分の身を滅ぼすことに
19:01なる
19:02従って自分の仕事を成し遂げたと思ったの
19:06ならすぐに身を引きなさいそれこそが天の
19:10道であるはいここから止めますどんな分野
19:13であれ
19:13有名になったり高い地位についたりする
19:16ことは
19:17極めて難しいことです中には自分にとって
19:20大切な家族や友人
19:23健康などを犠牲にし
19:25命を削る思いでそれを手にした人もいる
19:27はずですそのためやっとの思い出得た
19:30ポジションを
19:31捨てたくないできる限り長くとどまってい
19:34たいと考えるのはある意味自然なことなの
19:37かもしれませんしかし明確な引き際を
19:40定めることなくダラダラと居座り続ければ
19:43次の世代から恨まれたり思わぬ失敗をし
19:46たりすることは
19:48古来よくあることです今日においても経営
19:51者
19:52政治家などの著名人が問題を起こし
19:54せっかくの業績を無にするほど
19:57晩節を汚してしまったという事例は
20:00枚挙に暇がありませんそのため老師は光明
20:03を出したのなら自分はまだまだやれると
20:06しがみつこうとするのではなく
20:09潔く身を引くべきだと考えたのですでは
20:11人間はこういった教訓を
20:14歴史から学んでいながらなぜ引き際で失敗
20:17してしまうことが多いのでしょうかその
20:19理由は一度獲得したものを手放したくない
20:22という欲望に負けてしまうということに
20:25加えて自分自身を客観的に評価することが
20:29難しいということが挙げられます自分の
20:32能力体力
20:34精神力見た目話し方
20:36態度こういった要素がかつてと比べてどれ
20:40ぐらい変化しているのかまたそれらが周囲
20:44の人々や環境にどう受け入れられどんな
20:47影響を与えているのかは自分ではなかなか
20:50気づきにくいものです特に立場や年齢が
20:53上がったり
20:54権力が大きくなったりすれば周囲の人は
20:56ますます気を使うようになり
20:59正直なフィードバックを控えますそのため
21:01世の権力者の中には自分はまだまだやれる
21:05のではないかと判断し何らかの問題を
21:07起こして
21:09失脚するまで現役を続けるというケースが
21:11少なくありませんその上で労使は本当に
21:14優れている人物像について次のように語り
21:18ます他人のことがわかるものは優れた人物
21:22だが自分のことをよく分かっているものは
21:25さらに優れた人物であるまた人に勝つもの
21:29は力のある人物だが自分に勝つものは本当
21:33に強い人物である
21:35樽を知る者は富み努力を続ける者はすでに
21:39志を果たし自分本来のあり方を失わない
21:43ものは長く生き残ることができる
21:46獲得と喪失は表裏一体の関係にあるため
21:49たくさんのものを得ればその分だけ
21:52たくさんのものを失うことになるだろうで
21:56は人間にとって最も大切なとは何かそれは
22:00自分の命である
22:03命さえあればもう十分満足だそう思って
22:07生きていれば長くこの世を楽しめるので
22:10あるはいここから止めますなるほど
22:13老子は自らを客観的に捉えることができ
22:16なおかつ
22:17欲望に支配されることなく自分を保てる
22:20人物を高く評価していたようです人間は
22:23自分の欲望が叶えられると一旦は満足し
22:26ますがしばらくするとまた同じような気分
22:30を味わいたいいや次はもっと大きなものを
22:33手にしてもっといい気分に浸ってみたいと
22:36さらに強い欲望に駆り立てられるものです
22:39そこで老師はこうした欲望の無限ループ
22:42から抜け出すヒントとしてあの有名な
22:46樽を知るという考え方を生み出しました
22:48つまり終わりのない欲望を100%
22:52満たそうとするのではなく自分にとっての
22:54適量が満たされていればもうこれで十分だ
22:57と考え今の生活今の自分に満足しながら
23:02幸せに暮らしましょうというわけですただ
23:05現代は
23:06欲望が刺激されやすい
23:08消費社会にあるため自分が本当に求めて
23:11いるものや自分にとっての適量が
23:14捉えにくいという問題点がありますその
23:16ため時には外界からの刺激を断ち今抱えて
23:21いる欲望やその
23:23背景にある感情について
23:25じっくりと考える機会も必要なのかもしれ
23:27ませんただそんな
23:30隠遁者のようなあり方でこの
23:32厳しい現実世界を本当に生き抜いていける
23:35のかと心配になった方もいるのではない
23:38でしょうかそこで次のパートではそんな
23:41弱々しい老子のイメージを覆す
23:44脆弱にして最強と謳われる水の思想につい
23:47て見ていきますさあというわけで3つ目の
23:50テーマ水のような生き方に進んでいきたい
23:53と思いますでは行きましょう
23:55理想は水のような生き方である水は万に
23:59恩恵を与えながら相手に逆らわず人の嫌
24:03がる
24:04低いところに身を置いている世の中に水
24:07より柔らかく
24:09弱々しいものはないしかし
24:11硬くて強いものを責めるには水より勝る
24:15ものはないのだ
24:16弱々しいものが帰って強いものに勝ち
24:20柔らかなものがかえって業の者に勝つと
24:23いうことは天下の誰もが知っているだが
24:26それを実行する者は極めて少ない本当に
24:31正しい言葉とは
24:33常識とは反対のように聞こえるものだはい
24:37ここから冷めます
24:38老師は上善は水の如しという格言を残し水
24:42を最上の善として称えました水は自己主張
24:45をせず他者と争わず
24:47障害物があればそこを避けて通り重力に
24:51従って高いところから
24:53低いところへと流れていきますどれだけ
24:55汚れた湿地にたまっても文句も言わずどれ
24:59だけ万物を潤し
25:01恩恵を与えても決しておごることがない
25:03そんな水のようなあり方こそ人としての
25:07理想のあり方すなわち道のあり方であると
25:10いうわけですさらに水は
25:12脆弱な性質を持つ一方で
25:15岩やコンクリートを砕き地形を変えて
25:17しまうほど
25:18驚異的な力を持っています重力業を制すと
25:22いう言葉もあるように
25:24脆弱だからこそかえって力を発揮できたり
25:26良い成果が得られたりすることはよくある
25:29ものです例えば人間関係においても正論を
25:33振りかざし相手を理屈でねじ伏せようと
25:35するよりもまずは相手の立場や考え感情
25:39などを理解しようと
25:40柔軟な姿勢を示した方が良い方向に物事が
25:44進むといったケースは少なくありません
25:45また老子は水の姿から
25:49謙虚さを学ぶべきであるとし次のような
25:51言葉を残しています大きな海が何百もの
25:55河川の王者となりうるのはどの河川よりも
25:59位置にいるからであるつまり
26:01汚い川の水だろうとどんな川の水だろうと
26:04分け隔てなく最も低い場所でへりくだって
26:08受け止めている海の姿こそあるべき大国の
26:12姿目指すべき統治者の姿ではないかと考え
26:14たのですさらに老子だけではなく
26:17孫子も水の姿や性質に着目し
26:20軍の理想的なあり方を見出しています水に
26:23は一定の形がありません
26:25四角い容器に入れれば死角になり
26:27丸い容器に入れれば丸くなるように
26:29取り巻く環境に応じて
26:32柔軟に姿を変えることができますこれと
26:34同様に
26:35軍の形も一定のパターンがなければ相手は
26:39実体を掴むことができないため非常に攻め
26:42にくく結果として防御力の高い組織を構築
26:45することが可能となりますそれに加えて水
26:48のように変幻自在な攻め方をすれば相手を
26:52混乱させることができその隙をつくことで
26:55勝利へのチャンスが生まれますつまり水の
26:58思想は仕事やプライベートなど人生の
27:01あらゆるシーンで応用が可能な書生の思想
27:04でもあるのですその上で労使は水の脆弱な
27:08性質を生命と関連付け
27:11独自の死生観を次のように示しました人間
27:14は生きている時には脆弱であるが
27:17命が失われると
27:19固く強張ってしまうだろう
27:22草やきといったあらゆる自然物も同じだ
27:25生きているうちは柔らかくてボロいが死ん
27:28でしまうと枯れて硬くなるつまり
27:31硬くて強いことは死の仲間であり
27:35柔らかくて弱いことは性の仲間なのである
27:38はいここから食べますあらゆる動植物は
27:41生存中は水分を含んでいるため柔らかいが
27:44死んでしまうと保水性が低下して硬直する
27:48老酒はこのような自然界の現象に注目し
27:51執着と強境を生としに対比させたわけです
27:55ちなみに人間の体重に占める水分の割合は
27:58大人は約60%赤ん坊は70%から80%
28:03と言われていますそのため水の思想を先日
28:07詰めると水分を多く含みさらに
28:10余計な付着物がない赤ん坊こそ最も理想的
28:14な人間に近いのではないかと思われますが
28:16実はその通りであるというのが
28:19老子の個体になりますつまり
28:21柔らかく弱い存在でありながら誰からも
28:25攻撃を受けず無視無欲でありながら生命力
28:28が全身から溢れているそんな赤ん坊の姿
28:31こそ道に即した
28:33理想的な人間の姿だと考えたのですただ
28:36赤ん坊のようにまっさらな状態で
28:39ありのままに生きることが理想であると
28:41すればそれは元々優れた才能が備わって
28:45いる人には好都合でもそうではない人に
28:47とっては不都合のようにも思えます特に
28:50最近では生まれもった容姿や能力家庭環境
28:54によって人生が決まるといった論調も強く
28:57ありのまま自分を受け入れられない人も
29:00多いと言われていますただ労使は
29:03才能があることを単純に喜ばしいことだと
29:06は考えていませんでしたなぜならトラや
29:09ヒョウがその美しい毛皮のせいで
29:13漁師に命を狙われるように
29:15猿や猟犬がその
29:17俊敏さや
29:18賢さのせいで人にとらわれて自由を失う
29:21ように生まれ持った才能がかえってその身
29:24を苦しめることがあるからです実際に人間
29:27社会を見回してみても
29:29豊かな才能の持ち主が周囲から
29:31嫉妬を買って潰されてしまったり誰からも
29:34理解されずに孤立してしまうのはよく見
29:37られる光景です世の中の常識
29:40規範評価基準これらは見る角度や
29:43タイミングによっては全くのデタラメで
29:46あり人間の幸せを保証してくれる絶対的な
29:50条件とは言えませんさらに言えば他人から
29:53幸せだと思われる人生と自分が幸せだと
29:56思える人生は全くのものですだとすれば
30:00たった一つの物事や
30:02基準に執着し
30:04余計な見栄を張ったり
30:05嫉妬をしたり
30:07健康を犠牲にしてまで何かを手に入れよう
30:09とすることに
30:10果たしてどれほどの意味があるのだろうと
30:13疑問が湧いてきますそれと同時にこれまで
30:15の失敗や災難も今抱えている劣等感ももし
30:19かしたら
30:20捉え方次第で全てプラスに反転させられる
30:23のではないかと
30:24希望が見えてきます
30:26老子の思想は
30:27良くも悪くも
30:28常識から外れているため現代人がそのまま
30:31実践するのはなかなか難しいのかもしれ
30:34ませんしかし彼が示したような水のように
30:38柔軟な物事の捉え方はこの変化の激しい今
30:41の時代にこそ有効な思考態度であると言え
30:44ます今回の動画で
30:47興味が湧いたという方は早速手に取ってみ
30:49てはいかがでしょうかはいというわけで
30:52老子
30:52異常でございますいかがでしたでしょうか
30:54この作品はそれほどボリュームはありませ
30:57んが
30:58内容は実に深遠で様々な解釈が可能となっ
31:01ていますそのため今回の動画は
31:04参考程度に留めていただきぜひご自身で
31:07実際に読んでいただけたらと思いますまた
31:09概要欄に本のリンクと関連動画を貼って
31:12おきますのでよかったらチェックしてみて
31:14くださいこの動画が面白かった参考になっ
31:17たという方は高評価コメントなどいただけ
31:19ますと嬉しいですまたチャンネル登録も
31:21よろしくお願い致しますではまた次の動画
31:24でお会いしましょうありがとうございまし
31:25た
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